[SDGs x Arts|Semester Research Residence Program 2024 Tokyo] NID × 東京藝術大学+パラダイス・エア

[SDGs x Arts|Semester Research Residence Program 2024 Tokyo] NID × 東京藝術大学+パラダイス・エアでは、NID(National Institute of Design)から学生のジャヴィッド・アリ氏と教員のサヒール・タッパ氏を東京藝術大学に迎え、1ヶ月間にわたるリサーチとインターンシップ活動が行われました。
千葉県松戸市にあるPARADISE AIRを拠点に、日本の民藝運動について研究を進めるとともに、学内の学生や教員、および学外のゲストたちとの活発な交流を通じて多くの知見を得ました。

日程
2024年6月17日 – 7月16日 (インターン+フィールドリサーチフェーズ)

開催場所
東京藝術大学 (上野、取手)
PARADISE AIR (千葉県松戸市)
兵庫県 丹波篠山
京都
東京各所

参加教員
サヒール・タッパ (NID ユーザーセンター・デザイン研究室室長)
今村有策 (東京藝術大学 大学院美術研究科 グローバルアートプラクティス専攻 教授)
三上 亮 (東京藝術大学 美術学部工芸科 教授)
江上賢一郎 (東京藝術大学 グローバルサポートセンター 特任助教)
宮内芽依 (東京藝術大学 グローバルサポートセンター 特任助手)

学生
ジャヴィッド・アリ (NID プロダクトデザイン専攻)

リサーチメンター
柴田雅章 (陶芸家)
柴田貴澄 (陶芸家)
久住 章 (左官職人)
鷺 珠江 (河井寬次郎記念館 学芸員)
深澤直人 (デザイナー)
杉山享司 (日本民藝館 常務理事)
古屋真弓 (日本民藝館 学芸員)
川上典李子 (21_21 DESIGN SIGHT アソシエイトディレクター)

協力
PARADISE AIR (千葉県松戸市)
丹波古陶館 (兵庫県丹波篠山市)
河井寛次郎記念館 (京都府京都市)
NAOTO FUKASAWA DESIGN (東京都世田谷区)
21_21 DESIGN SIGHT (東京都港区)


本プログラムは、伝統工芸と持続可能性に関する研究を進めるNIDとの協力により、日本の民藝運動と現代デザインについて探求するものでした。
NIDから教員1名(サヒール・タッパ)と学生1名(ジャヴィッド・アリ)の受け入れを行い、アーティスト・イン・レジデンス PARADISE AIRを拠点に生活を開始。
東京藝術大学の上野と取手キャンパスやその周辺地域を紹介するためのツアーを通じ、本学の学術環境を直接体験しました。プログラム後半ではGSC開講の「日本の芸術・文化を英語で学ぶ」の授業に参加し、陶芸の三上亮先生のレクチャーと実技を目の前で見学しました。
本プログラムのハイライトの一つとして、丹波篠山でのフィールドリサーチを行い、現地の窯元に実際に伺い、丹波篠山の文化や工芸に関する深い知識を得る機会となりました。

さらに、NID教員のサヒール氏が自身の修士論文で取り上げたデザイナーの深澤直人氏のスタジオ訪問を行い、今日のデザインのあり方について活発な議論を行いました。
また河井寛次郎記念館や日本民藝館、21_21 DESIGN SIGHTの見学と学芸員の皆さんとのディスカッションを通じて、1920年代の民藝運動から今日の社会におけるデザインの編成まで、約100年間を行き来する大変貴重なリサーチを実施することができました。

終盤にはサヒールとジャヴィッドによる企画の「Kaizo Futures:未来のオブジェクトを想像する」というワークショップが実施され、学内外からの参加がありました。ワークショップでは未来についてディスカッションを行い、グループで協力しながら未来における社会課題を解決するための製品(オブジェクト)を作成しました。
また千葉県松戸市の子供向けのワークショップ「アートパーク」のインターンシップ活動を通じて、アートの社会的役割についての理解を体験を通じて深めました。

プログラムの最終報告会では、PARADISE AIRとオンラインの両方でサヒールとジャヴィッドがこの1ヶ月間の学びや発見を発表し、インドからのオンライン参加者もあり、インドと日本をつなぐ有意義なイベントとなりました。